作品も演奏も正に圧巻!
カプースチン氏がご存命のうちに、ここまでのクオリティで世界初演が果たされたことが何よりも掛け替えのないことだと思います。
まず、この一大イベントを成し遂げた全ての人に感謝の気持ちで一杯です!
ピアノ・ベース・ギター、そしてドラムも加わった大編成の協奏曲。
Allegro- Larghetto- Allegro moltの全3楽章からなるこの作品は、演奏時間はおよそ30分の大曲で、カプースチンらしい和声やリズムが畳み掛け、押しては引く大きな波を連想するかのような、壮大な音楽が広がっていました。
細かいリズムの指定が随所に容赦なく散りばめられていて、大人数のオーケストラがそこに集結するエネルギーは圧巻。大迫力でした。
ピアノはカプースチンらしい相変わらずの超絶技巧で、目まぐるしい指さばきがありながら、大きな音楽の流れ(それこそ波のような)が見えるようでした。流石カプースチン慣れ(?!)されている川上昌裕氏。見事に正確なタッチで、複雑な和声からも美しい旋律が浮き出てくる様に感動しました。カプースチンの特徴を知っているからこそ成せる技のように感じました。
語りたいことはまだまだ沢山ありますが、真っ先に申し上げたいのは
「もう一度聴きたい!」
ということです。
初めて耳にしたこの大曲のことを、とにかくもっともっと知りたくなりました。
そしてそれほど魅力的な作品が30年もの間眠っていたことにも驚きました。
改めて、演奏・企画に携わった全ての方、
そして我らが敬愛するカプースチン氏に感謝です!!