オープニング曲は、大塚茜さん(フルート)、金子鈴太郎さん(チェロ)によるデュオ。ピアノ学習者には馴染み深い、バッハのインベンション第4番(2声)と、ヴィラ=ロボスのフルートとチェロのための「ジェットホイッスル」の2曲がノンストップで演奏されました!
聴き馴染みのあるインベンションも、フルートとチェロで聴くと新鮮で楽しく、すぐに惹きこまれてしまいました!
前半のプログラムではフルートソナタop.125と、フルートとチェロのピアノのためのトリオop.86が演奏されました。
フルートソナタは、フルートもピアノも特に超絶技巧を要する一曲。お二人の渾身の演奏に聴き惚れていました。時折響くフルートの甘い旋律にもうっとり。
会場のボルテージも上がったところで、お次はフルートとチェロとピアノのためのトリオ。
3人の演奏と会場の熱気が一体となって、本当に痺れる音楽でした!
楽しくてワクワクする曲でいながら、3人の結集した音楽のパワーを感じて、ジーンと感動してしまいました。
後半ではヴァイオリンの鎌田成光さん、チェロの唐沢安岐奈さん、川上昌裕氏のトリオで演奏されました。
プログラムは、ハイドンのジプシートリオとカプースチンのトリオ第1番op.136(日本初演)、更にアンコールでトリオ「Allegro」op.155が演奏されました!ひょっとするとこちらは世界初演だった可能性もありますね。
カプースチンばかりのプログラムだったので、ハイドンのトリオはここでは新鮮に感じました。(笑)
典型的なクラシック音楽に心地良く浸った後は、カプースチンのトリオop136!
初めて聴いたトリオでしたが、噂されていたように名曲であること間違いなし!!でした。カプースチンらしいカッコイイ和声やリズムに、これまでなかったような音形やユーモアに富んだ掛け合いなど、新発見も多く見られました。
雰囲気も前半とは打って変わって、重厚で内容の凝縮された音楽が3人を通して紡ぎ出されているようでした!
アンコールの「Allegro」は、ヴァイオリン、チェロ、ピアノのトリオのために書かれた小品。カプースチン自身が楽しんで書いたのかな?
と思わせるようなエッセンスが随所に見られました。難しく入り組んだように感じる音楽も、最後の1小節で打ち消されて思わずニンマリしてしまいました!(笑)
カプースチンファンにはなんともありがたいこの企画!!
終始楽しませていただきました。